東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

Language and Information Sciences, University of Tokyo

東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

〒153-8902 東京都目黒区駒場3-8-1

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翻訳論

外国文学・思想の翻訳者として活躍する専門家をスタッフに多く擁することは、本専攻の大きな特徴です。モンテーニュ、ラブレーからノヴァーリス、ランボー、ゾラ、ベケット。さらには英語圏・ドイツ語圏・フランス語圏の近・現代小説、現代思想。あるいはファンタジー、童話など、幾多の翻訳作品を本専攻のスタッフは世に送り出してきました。

また同時に本専攻では、欧米で近年、刺激的な動きを見せている翻訳学(トランスレーション・スタディーズ)の成果を取りいれながら、独自の翻訳文化論を構築するための試みも始まっています。

文学や思想・哲学の翻訳において生じる問題の数々を検討しながら、言葉と言葉の境界で演じられる読解と再創造のメカニズムを明らかにすること。そこには、テクスト論の核心に迫る新たなアプローチの可能性が広がっているはずです。他方、異文化の受け入れや理解といった、より広範な領域において翻訳が担いうる、文化論的モデルとしての役割も重要でしょう。

文学翻訳の実践とその理論化や、言語テクストから映像作品・表象芸術へのアダプテーション、さらには「文化の翻訳」が提起する問題にいたるまで、扱うべきテーマは多岐にわたります。何らかのかたちで翻訳に積極的な関心を寄せる諸君に、当専攻はオリジナルな思考と鍛錬の場を提供したいと願っています。

教員