リスニングにおける予測に基づいた意味区切りとL2語彙の関係

FLTA OB 山内豊
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意味的ヒントが自然な英語リスニングに与える影響

FLTA OB 山内豊
【発表要旨】
まず従来のリスニングのモデルを概観した後、意味的なヒントが自然な速度の英語リスニングに影響を与えるという現象をモデル化しようとするとき、どのようなモデル化が可能かを考察する。今回は実験的に東京国際大学において実施した英語ディクテーションテストで、意味的ヒントを与えた場合と与えない場合ではどのようにパフォーマンスが変化するかを観察し、分析した結果を紹介する。
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繰り返しが英語リスニングの理解度に与える効果と限界

FLTA OB 山内豊
【発表要旨】
<背景>
 新学習指導要領で「実践的コミュニケーション能力」の育成が重視され,「聞く・話す」技能の指導が注目されている。しかし,リスニングについては,「英文を読めば理解できるが,同じ英文をネイティブ・スピーカーの英語で聞くと理解できない」という日本人英語学習者も多い。さらに,カセットやCDなどで同じ英文を繰り返し聞くことで理解度は高まるが,何度繰り返しても理解できない部分が残り,理解の伸びが高原状態に達し「飽和」してしまうことも多い。以上のような,自然な速度の英語リスニングを困難にする原因についての調査と分析が実証的に十分に行われ,その結果に基づいたリスニング指導法や教材(CALLを含む)が開発されているとは言い難い状況にあると思われる。
<目的>
本研究では,日本人英語学習者が自然な速度で話された英文を聞くとき,(1) 繰り返し聞くことで,リスニングの理解度はどれだけ高まるのか,(2) 何回目の繰り返しが最も理解度を高めるのか,(3) 何度繰り返し聞いても理解できないで「飽和」する部分は,どのような部分なのか,(4) 聞き手の英語力によって,繰り返しによる理解度の伸張や「飽和」部分はどのように異なるのか,を明らかにする。
<方法>
 上記の調査目的に対応した量的および質的データを得られるように,次のようなコンピュータ・プログラムが龍谷大学理工学部・有木研究室とのコラボレーションにより開発され使用された。
 学習者はコンピュータ上で英文(読めば理解できる平易な英文をネイティブ・スピーカーがノーマル・スピードで録音したもの)を聞いてタイプする。タイプ入力された英文がオリジナルの英文と合致している割合(正答率)が音声情報工学技術(DP法)により%で表示される。学習者が再び同じ英文を聞き,画面上で語句を挿入・削除すると,その正答率がフィードバックされる。このようなプロセスを繰り返すことによって,(a) 繰り返し聞くごとにリスニングの理解度はどれだけ高まるか,(b) 何回繰り返しても聞き取れない部分はどこかという聞き取りの弱点部分を特定することができる。
学習履歴として,繰り返し聞くごとに入力した英文テキストそのもの,正答率,不足している語数,不要な語数,入力するまでの所要時間などの情報がパソコンに自動的に記録される。このように,学習者ごとのリスニングのプロセスや弱点を分析できる。なお,本プログラムでは,自然な発話に現れるwannaやgonnaのような音変化に対し,want toやgoing toを入力しても正答となるように複数回答を許容する機能をもっているため,自然な発話のリスニングに的確に対応できる。
学習者の英語レベル (proficiency)は,TOEIC型のテストの得点に基づいて,上位,中位,下位の3グループに分けて,結果を分析・考察する。
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リスニングとワーキングメモリーの関係についての考察

FLTA OB 山内豊
【発表要旨】
本発表では、リスニングとワーキングメモリー(作動記憶)の関係について調査した結果を報告する。ワーキングメモリーは、かつては短期記憶と呼ばれていたものであるが、最近では、言語情報の処理と保存をつかさどる重要な役割を担っているとされる。リスニングにおいては、音声入力情報を適切に処理しながら、処理した情報の中で重要な部分を保持しcohesionやcoherenceを認識する役目を果たしているとされる。リスニングのワーキングメモリーの容量や効率性を測定するためのLST (Listening Span Test)が米国カーネギー・メロン大学で開発された。ただし、これは英語を母語とする話者用のもので、日本人の英語学習者には難しすぎるため、日本人向けのLSTが開発された。しかし、この日本人LSTにも、背景的知識を要求する問題などが散乱し、いつくかの問題点があったため、これをさらに改訂した版を開発した。本発表では、この改訂新版を用いて、日本人の大学生のEFL学習者に対してLSTを実施した。このLSTの結果、リスニングテストの結果、TOEIC得点に基づく総合的英語熟達度とを比較し、LSTのメモリーテストとしての妥当性について検討するとともに、リスニングとワーキングメモリーとの関係を考察する。
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