初心者のためのコーパス言語学入門 博士課程 染谷 泰正 |
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ビジネス英語学習者コーパスに見られる Metadiscourse Markersの分布と使用傾向の定量的分析 博士課程 染谷 泰正 |
【発表要旨】 EFL 学習者の書き言葉に見られる「外国人らしさ」(FAW = foreign "accent" in writing)はさまざまな側面で観察される。本研究ではその要因のひとつを特定の語彙項目の過小使用/過多使用という観点から分析する。 |
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通訳行為の認知言語学的分析 FLTA OB 染谷泰正(青山学院大学・文学部英米文学科) |
【発表要旨】 本発表では、(1) まず、新しい学問分野である「通訳研究」の歴史と現状を概観し、その上で、(2) とくに逐次通訳におけるノートテイキング (NT)を素材に、通訳行為全 般を認知言語学的な観点から分析する。周知のとおり、逐次通訳におけるノートは、通訳者の短期記憶容量の限界を補うための重要な手段であり、NTは通訳者にとって必ず習得しなければならないキースキルのひとつとされている。したがって、これまでにさまざまな論考が発表されており、とくにその実践的・技術的な部分についてはすでに Rozan (1958) によって体系的に解説 されており、基本的な部分についてはすべてカバーされていると言ってよい。Jones (1998) を含め、Rozan 以降に書かれたものはすべて Rozan を基本としたものである。一方で、NTを理論的に論じたものはごく少ない。 本発表では、まず、テクストを「理解」するとはどういうことかという問題から説き起こし、「何が」「どのように」理解され「記憶」に残されるのかという心的表象形成の問題について論じる。次に、発話構成の基本ユニットと発話理解の基本ユニットは原則として同一であり、したがって通訳の基本単位もこれに準ずるという立場から、発話(テクスト)を「命題」の連鎖と捉え、テクスト理解の心的表象は「動的な命題ネットワーク」として構築されるという議論 (DPN [Dynamic Propositional Newtwork] Hypothesis) を 展開する。命題が発話理解の基本ユニットであることは通訳ノートのコーパス分析からも確認されているが、実際のNTに当たっては従来の命題モデルは不適切であることから、SVO および SOV という2つの代表的な文構造=認知構造をカバーすることができる"Thematic PA Scheme" という修正モデルを提案する。これは、基本的には発話を [Theme [Predicate [Argument]]] という3層構造で把握する というものであり、このモデルに従ってNT を行うことで、発話の自然な流れを崩さずに、原文の基本的な文法構造・情報構造がそのままノート上の空間配置として再現されるという利点がある。本講義では、講演者が収集した通訳ノートコーパスの中からいくつかの具体的な例を取り上げて、通訳ノートの基本モデルとしての"Thematic PA Scheme" の有効性を論証したい。なお、通訳者のとるノートは通訳者の内部に構築される動的な心的表象の近似的な外部表出物(=心的過程の痕跡)であり、これを研究することで人間の言語理解一般について有意義な知見が得られるものと期待される。通訳ノート研究の重要な意義のひとつである。 |
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