東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

Language and Information Sciences, University of Tokyo

東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

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メディア・コミュニケーション論II (エドマンド・スペンサーの『妖精の女王』を読む)

  • 科目コード(修士): 31M200-1000S
  • 科目コード(博士): 31D200-1000S
  • 開講学期: S1S2
  • 曜限: 火曜4限 Tue 4th
  • 教室: 駒場8号館 8-209
  • 単位数: 2
  • 担当教員: 小林 宜子

授業の目標・概要

16世紀のイングランドを代表する詩人エドマンド・スペンサーの『妖精の女王』を読み、叙事詩、騎士道ロマンス、寓意詩など、多様なジャンルが融合して生まれたこの大作の中で、現実と虚構、過去と現在が複雑に絡み合い、たがいを照射し合う様を観察する。スペンサーはアイルランドで植民地官僚としての任務に励むかたわら、古典古代の叙事詩や中世のロマンスの影響を受け、詩作に没頭した詩人である。詩人としての技量はきわめて高く、後世の詩人たち(とりわけミルトン、ポウプ、ワーズワース、キーツ、テニスン)への影響も絶大で、「詩人の詩人」と称えられている。Sセメスターは、カトリックとプロテスタントの対立を背景に真の信仰の探求をテーマとした第1巻(「赤十字の騎士の神聖の物語」)を精読する。

授業のキーワード

  • epic
  • early modern English poetry
  • 初期近代英詩、エリザベス朝、叙事詩、騎士道ロマンス、寓意
  • Elizabethan period
  • allegory

授業計画

Sセメスターに詩の第1巻を、Aセメスターに第5巻を読む予定。

授業の方法

原詩の精読を中心に授業を進め、併せて近年の批評を読み、詩の解釈について議論する。

成績評価方法

毎回の授業での取り組みと学期末レポートに基づいて総合的に評価する。

教科書

Edmund Spenser, "The Faerie Qveene," ed. A. C. Hamilton (Harlow: Pearson, 2001)を用い、プリントを配布する。

参考書

授業中に指示する。

履修上の注意

必ず予習して授業に臨むこと。