東京大学大学院総合文化研究科
言語情報科学専攻
Language and Information Sciences, University of Tokyo
コロンブスの航海によって発見されたカリブ海の島々は、アメリカスの植民地化の戦略的地点として、また、砂糖などのモノカルチャーの拠点として、「近代」のエンジンのひとつであり続けた。そのカリブ海域、とくにフランス語圏の島々の社会・文化・文学の現在を辿りながら、私たちの生きる「世界」がいかなる世界なのかを考えてゆきたい。
フランス語圏カリブ海世界の成り立ちを概観したのち、中村隆之著『カリブー世界論』を読み進めてゆく。また、適宜関連のテクストにも触れる予定。
最初の1~2回に導入の授業をおこなったのち、受講者に『カリブー世界論』の一部をそれぞれ担当してもらい、発表・討論を中心に進めてゆく。
発表、レポートなどで評価する。
中村隆之『カリブー世界論:植民地主義に抗う複数の場所と歴史』(人文書院、2013)
授業で適宜指示する。
フランス語の知識がなくても受講可能です。