東京大学大学院総合文化研究科
言語情報科学専攻
Language and Information Sciences, University of Tokyo
この講義では、言語の対照分析の基礎としての類型論の基本概念を身につけることを目標とする。分析のための方法と枠組みの導入に続き、構成要素順序、節の構造(格標識、一致、ヴォイスと他動性)、語彙カテゴリー、複文(関係節の接近可能性、補文、節連鎖)、情報構造について見ていく。日本語を世界の言語の文脈に置いて考えていきたい。
導入−事例研究−理論的枠組−構成要素順序(2回)−節の基本構造(3〜4回)−語彙カテゴリー(2回)−複文(2〜3回)−情報構造(2回)−まとめ
講義と文献購読を中心とするが、同時にデータ分析も適宜行う。
定期試験(約50%)、および数回の小課題(約50%)で総合評価する。
使用しない
日本語で読める入門書は以下のもの(五十音順);より専門的な文献は授業中に随時紹介する
リンゼイ・ウェイリー『言語類型論入門−−言語の普遍性と多様性』岩波書店
バーナード・コムリー『言語普遍性と言語類型論』ひつじ書房
角田太作『日本語と世界の言語』くろしお出版
堀江薫&プラシャント・パルデシ『言語のタイポロジー--認知類型論のアプローチ』大修館