東京大学大学院総合文化研究科
言語情報科学専攻
Language and Information Sciences, University of Tokyo
西洋による非=西洋地域の植民地化の長い時代のあと、20世紀の後半には多くの旧植民地が独立をはたしたが、一方で様々な形での支配/被支配の状況は継続されている。こうした植民地化後(ポストコロニアル)の文脈の中で、これまで周縁化されてきた被支配者の視点から西洋的な価値観や「文化」、「文学」といった概念を根本的に相対化しようとする批評の状況が生まれてきている。この授業では、こうした、いわゆるポストコロニアル批評の諸相を概観しつつ、個別のトピックや著作についての理解を深めることを目標とする。
エドワード・サイード、ガヤトリ・スピヴァク、ジェイムズ・クリフォードなど、ポストコロニアル批評において大きな役割を果たしている著者を紹介し、また、彼らの著作が文化批評や文学批評にいかなる地平を切り開いたのかを検討する。導入の授業以降は、受講者による発表を中心に運営してゆく。
受講者による発表と討論を中心とする。
平常点、レポートなどで評価する。
必要に応じてプリントを配布する。
適宜指示する。