東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

Language and Information Sciences, University of Tokyo

東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

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日本語学Ⅰ(「歴史的仮名遣い」の歴史)

  • 科目コード:08C1522
  • 開講学期: 冬
  • 曜限:金曜2限
  • 教室:8号館210
  • 単位数: 2.0
  • 担当教員: 野村 剛史

授業の目標・概要

現在、高校などの「古典」教材は、「歴史的仮名遣い」で記されている。しかし、この「歴史的仮名遣い」は、実は「歴史的仮名遣い」を僭称する「いろは仮名遣い」に過ぎない。しかも、「いろは仮名遣い」で記されている古典資料(古典作品)というものは、一つを除いてまず存在しない。このようにフィクショナルな「いろは仮名遣い」が、どのようにして「歴史的仮名遣い」の地位を独占するにいたったか、中古から近代までの日本語の変遷をたどりながら、説明する。本年は特に明治期の言語政策にも重点を置く。

授業のキーワード

  • 歴史的仮名遣い
  • いろは仮名遣い
  • 定家仮名遣い
  • 明治仮名遣い
  • 現代仮名遣い

授業計画

1 音韻変化と仮名
2 仮名遣い問題の発生と定家仮名遣い
3 いろは仮名遣いと江戸期国学
4 いろは仮名遣いと明治期仮名遣い政策
5 仮名遣い論争
6 現代仮名遣い 

授業の方法

講義による

成績評価方法

レポートによる。

教科書

プリントを配布する。

参考書

『話し言葉の日本史』(野村剛史)、吉川弘文館

履修上の注意

積み重ね科目であるので、欠席を極力避けること。