東京大学大学院総合文化研究科
言語情報科学専攻
Language and Information Sciences, University of Tokyo
日本近代詩における身体表象を検討する。1910年代以降、日本近代詩にはさまざまなかたちで「身体」が表現されるようになる。それまでの観念的な「私」とは異なり、生身の私の身体ないし身体感覚が詩のテクストに現れる。それは詩人の個性や個人的な体験を超えて、同時代の身体の感覚と接続しているように思われる。本科目においては、体系的な考察はできないが、大正、昭和期の詩作を何篇か取り上げ、詩的テクストを通じて、日本の「近代」と「身体」の関係について考える。扱う詩人は、萩原朔太郎、左川ちか、萩原恭次郎、尾形亀之助、中城ふみ子等。 授業では一篇一篇の詩を丁寧に読み、細かいテクスト分析を行う。
参加者全員でテクスト分析を行う。講義、学生の発表、ディスカッションの組み合わせ。
授業への参加、発表、学期末レポートの総合評価
特に指定しない。プリントを配布する。