東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

Language and Information Sciences, University of Tokyo

東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

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日本語テクスト分析II(日本近代詩と身体)

  • 科目コード: 0824046
  • 開講学期: 夏
  • 曜限: 水曜2限
  • 教室: 8号館113
  • 単位数: 2.0
  • 担当教員: エリス 俊子

授業の目標・概要

日本近代詩における身体表象を検討する。1910年代以降、日本近代詩にはさまざまなかたちで「身体」が表現されるようになる。それまでの観念的な「私」とは異なり、生身の私の身体ないし身体感覚が詩のテクストに現れる。それは詩人の個性や個人的な体験を超えて、同時代の身体の感覚と接続しているように思われる。本科目においては、体系的な考察はできないが、大正、昭和期の詩作を何篇か取り上げ、詩的テクストを通じて、日本の「近代」と「身体」の関係について考える。扱う詩人は、萩原朔太郎、左川ちか、萩原恭次郎、尾形亀之助、中城ふみ子等。 授業では一篇一篇の詩を丁寧に読み、細かいテクスト分析を行う。

授業のキーワード

  • 日本
  • 近代詩
  • 身体
  • 表象
  • 身体感覚
  • 詩的言語
  • 1920年代
  • 1920年代
  • 1930年代
  • 大正
  • 昭和
  • 萩原朔太郎
  • 左川ちか
  • 萩原恭次郎
  • 尾形亀之助
  • 中城ふみ子
  • ジェンダー
  • モダニティ
  • モダニズム
  • テクスト分析
  • 文学

授業計画

  1. 日本近代詩と身体
  2. 詩的言語における身体表象
  3. 口語自由詩の成立まで
  4. モダニティと身体の発見
  5. 萩原朔太郎と身体の不安
  6. 萩原恭次郎のつぶされる身体
  7. 左川ちかの閉じ込められる身体
  8. 尾形亀之助の余剰としての身体
  9. 中城ふみ子の乳房喪失
  10. 戦争と身体
  11. 国民国家と身体
  12. 詩的テクストと視覚芸術
  13. 詩的テクストの歴史性について
  14. 歌の言語と詩の言語
  15. 詩的言語の可能性について

授業の方法

参加者全員でテクスト分析を行う。講義、学生の発表、ディスカッションの組み合わせ。

成績評価方法

授業への参加、発表、学期末レポートの総合評価

教科書

特に指定しない。プリントを配布する。