東京大学大学院総合文化研究科
言語情報科学専攻
Language and Information Sciences, University of Tokyo
私は「批評」を広い意味で解釈学、「読むこと」の学と考えている。「書く」ためには読まなければならない。 解釈としての表現は、ある意味では「翻訳」に近い(空間的には外国語、時間的には古代語)。優れた表現者であればあるほど、自らのうちに批評家を棲まわせている。 批評と研究、批評と創作、批評と哲学などの関係性を、「読むこと」「解釈すること」「表現すること」など具体的な事例(日本近代文学が中心となる予定)を通して学び、自らも実践できるようになることを目標とする。
私が関心をもっている、南方熊楠、柳田國男、折口信夫などの民俗学者、彼らからの強い影響を受けた三島由紀夫、大江健三郎、中上健次、村上春樹、あるいは小林秀雄、吉本隆明、柄谷行人、および彼ら以降、現代日本の文学者たちの営為について授業を進めていくことを考えている。
授業の参加者の興味と関心を聞いた上で、講義と発表、討論を組み合わせて授業を進めていきたい。
自分の主題について発表をしてもらい、それをレポートにまとめて提出、総合的に評価を下す。
特になし。
授業の初日、授業の過程で適宜、指示する。
積極的に授業に参加してくれる人の受講を望みます。