東京大学大学院総合文化研究科
言語情報科学専攻
Language and Information Sciences, University of Tokyo
トルクヮート・タッソTorquato Tassoの『解放されたイェルサレム Gerusalemme Liberata』は、イタリア内外を問わずヨーロッパ文学に多大な影響を及ぼしたと思われる。しかし、そのような重要性に見合った研究が(もちろん優れた研究成果は少数ながら存在するが)日本において行なわれて来たとは言い難い。最近岩波文庫に邦訳が加わったことは、誠に喜ばしい限りであるが、これも抄訳にとどまる。本授業の目的は、原典精読の機会をつくり、16世紀の韻文作品に親しむことである。
Gerusalemme Liberataの第9歌から読む。一回につき8~9連を読むことを目標とする。本作品は、古典文学の影響を大いに受けているから、随時注釈を読みながらそのことを確認する。古典語はできるにこしたことはないが、受講の必須条件ではない。
講読を基本として、授業担当者が随時解説を加える。
平常点。
プリントを随時配布する。
タッソ『エルサレム解放』(アルフレード. ジュリアーニ編、鷲平京子訳)、岩波文庫(赤710-2)
その他は、開講時に指示する。