東京大学大学院総合文化研究科
言語情報科学専攻
Language and Information Sciences, University of Tokyo
ベンヤミンとアドルノのカフカ論(ベンヤミン「フランツ・カフカ」(1934)、アドルノ「カフカ覚え書き」(1953))を邦訳で精読しながら、フランクフルト学派の思想におけるカフカの小説世界の位置づけについて考察する。併せて、テクストと読者と批評のあいだの関係や、テクストの意味といった問題についても議論したい。
1. イントロダクション
2. ベンヤミン「フランツ・カフカ」1:ポチョムキン
3. ベンヤミン「フランツ・カフカ」2:一枚の子供の写真
4. ベンヤミン「フランツ・カフカ」3:せむしの小人
5. ベンヤミン「フランツ・カフカ」4:サンチョ・パンサ
6. 1934年12月17日付ベンヤミン宛のアドルノ書簡
7. アドルノ「カフカ覚書」1:テクストと読み手/身振り
8. アドルノ「カフカ覚書」2:暗号としてのテクスト
9. アドルノ「カフカ覚書」3:個体化
10. アドルノ「カフカ覚書」4:神話と法
11. アドルノ「カフカ覚書」5: 事物世界
12. アドルノ「カフカ覚書」6: 狡知/救済
13. まとめ
毎回担当者にテクストの要約と問題提起をしてもらい、それをもとに議論する。
授業への貢献度と期末レポートで評価する。
コピーを用意する。
授業内で指示する。