東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

Language and Information Sciences, University of Tokyo

東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

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言語態研究基礎(文学研究の基礎を学ぶ)

  • 科目コード: 08C1601
  • 開講学期: S1, S2
  • 曜限: 木(Thu)2 [10:25-12:10]
  • 教室: 8号館 8-321
  • 単位数: 2.0
  • 担当教員: 小林 宜子

授業の目標・概要

戦間期以降に書かれた三篇の英米小説の読解を通じて、テクスト分析の様々なアプローチを学び、文学批評理論への理解を深める。

授業のキーワード


授業計画

今学期に扱うのは以下の三篇の小説である。1) Virginia Woolf, "Mrs. Dalloway" (1925); Michael Cunningham, "The Hours" (1998); 3) Ian MacEwan, "Saturday" (2005). 学期の前半(第1週から第9週まで)は、部分的に原書を参照しながらそれぞれの小説を読み、以下のテーマを考察しつつ、それらと関連する批評理論への理解を深める。

① 語り、時間、空間
② 生と死
③ 都市と文学
④ 戦争と文学
⑤ ジェンダーと階級
⑥ コロニアリズム、ポストコロニアリズム
⑦ インターテクスチュアリティ
⑧ アダプテーション

学期の後半(第10週以降)は、受講者が各々作品とテーマを選んで学期末レポートの作成に取り込む。授業中に草稿をたがいに批評し合いながら、学術論文としての体裁を整え、最終稿を仕上げていく。

授業の方法

ディスカッションと発表を中心にした演習形式。

成績評価方法

授業態度と発表の内容、および学期末レポートの成績を総合して評価する。

教科書

ヴァージニア・ウルフ(丹治愛訳)『ダロウェイン夫人』(集英社文庫)
マイケル・カニンガム(高橋和久訳)『めぐりあう時間たち――三人のダロウェイ夫人』(集英社)
イアン・マキューアン(小山太一訳)『土曜日』(新潮社クレスト・ブックス)

参考書

授業中に指示する。

履修上の注意

授業の初回までに『ダロウェイン夫人』を各自購入し、読み始めていることが望ましい。