東京大学大学院総合文化研究科
言語情報科学専攻
Language and Information Sciences, University of Tokyo
モーリス・ブランショの思想を、同時代を生きた友人でもあった3人の思想家、バタイユ、レヴィナス、デリダの思想と比較検討しながら読み解く。論点となるのは、否定性、芸術の起源、共同体(以上、バタイユ)、イリヤ、他者、発話(以上、レヴィナス)、エクリチュール(デリダ)である。
始めに授業の趣旨を説明し、「同時代性」について考えた後、ブランショ-バタイユ、ブランショ-レヴィナス、ブランショ-デリダの関係について、各3~4回ずつ、考察する。フランス語テクストの読解を用いるかどうかは顔ぶれを見て決める。
講義を軸とし、テクスト読解および議論においては演習形式とする。
授業での報告・議論および学期末レポートで総合的に評価する。
コピー資料を使用するが、文庫で入手できる以下の文献については、今後も無駄になることはないので、できるだけ入手して読んでほしい。バタイユ『純然たる幸福』(ちくま学芸文庫)、レヴィナス『実存から実存者へ』(講談社学術文庫)、プラトン『パイドロス』(岩波文庫)。
フランス語は必須ではない(一部を除き、邦訳がある)。扱う4人以外の思想家が研究対象であれば、適宜、同じ問題についてその思想家がどのように考察しているか、示唆し、議論を起こしてほしい。