東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

Language and Information Sciences, University of Tokyo

東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

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言語文化論特殊研究(28)(斎藤茂吉『あらたま』精読)

  • 科目コード: 08C161928
  • 開講学期: S1, S2
  • 曜限: 水(Wed)5 [16:50-18:35]
  • 教室: 8号館 8-322
  • 単位数: 2.0
  • 担当教員: 品田 悦一

授業の目標・概要

 齋藤茂吉の第二歌集『あらたま』は、1913年9月より17年末までの作を収める。この時期の茂吉は、第一歌集『赤光』で駆使した珍奇な語法・句法を自ら封印したために不振に陥っていた。『あらたま』編集の際には旧作の手直しを試みるが、その作業が思うに任せぬまま、最後は強引に切り上げて刊行に漕ぎつけたのだった。この、断念の歌集に収められた歌を、初出の形と比較しながら精読し、作者の産みの苦しみを追体験する。

授業のキーワード

  • 斎藤茂吉 短歌 写生 万葉調

授業計画

1、大正中期から昭和初期にかけての茂吉の足取りを概観。 2、第一歌集『赤光』の達成と『あらたま』後期の不振について概観。 3、分担の決定。 4、各自の担当分について発表し、受講生一同で討議する。 6、まとめ。

授業の方法

 上記1~2は講義形式で、4以下は演習形式で行なう。その割り当ては受講生の人数と顔ぶれによって決める。

成績評価方法

 発表の出来映えと毎回の論議での発言によって評価する。合格に達しない場合はレポートを課することもある。

教科書

 『あらたま』はPDFファイルを配布する。

参考書

 品田悦一『斎藤茂吉』ミネルヴァ書房
 品田悦一『齋藤茂吉 異形の短歌』新潮選書

履修上の注意

 専門的な知識は一切不要なので、多少でも興味のある向きは気軽に受講して欲しい。