東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

Language and Information Sciences, University of Tokyo

東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

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テクスト分析演習Ⅴ(5)(日本語詩の近代と想像力:モダニズム、植民地、戦争)

  • 科目コード: 08C16125
  • 開講学期: S1, S2
  • 曜限: 金(Fri)5 [16:50-18:35]
  • 教室: 8号館 319室
  • 単位数: 2.0
  • 担当教員: エリス 俊子

授業の目標・概要

モダニズムという概念を中心に、日本語の近代詩の展開について考える。1910年代から20年代、30年代、40年代にかけて、同時代の文化・社会状況の中で、詩人たちはどのような声をあげていたのか、歴史の狭間で紡がれたことばに耳を傾け、同時に日本における「近代」の問題について、言語表現の面から考察する。一篇一篇の詩を丁寧に読み解く作業を中心に授業を進める。日本近代詩概論ではないので、網羅的に詩の紹介をするのではない。10名前後の詩人を取りあげ、一人の詩人につき数篇の詩のテクストを読み、授業では学生それぞれが詩のテクストと向き合い、お互いの読みを突き合わせながら、共同で詩を読む場がつくっていきたい。

授業のキーワード

  • 日本近代詩
  • モダニズム
  • 1920年代
  • 1930年代
  • 植民地
  • テクスト分析
  • 近代化

授業計画

1 日本近代詩の展開
2 モダニズムの概念をめぐって
3 萩原朔太郎と近代の発見 (1)
4 萩原朔太郎と近代の発見 (2)
5 前衛詩の時代 (1)高橋新吉
6 前衛詩の時代 (2)萩原恭次郎
7 前衛詩の時代 (3) 尾形亀之助
8 植民地空間のモダニズム (1) 安西冬衛
9 植民地空間のモダニズム (2) 北川冬彦
10 植民地空間のモダニズム (3) 金子光晴
11 植民地空間のモダニズム (4) 李箱
12 プロレタリアの叫び  小熊秀雄
13 「文芸復興」と「日本への回帰」(1) 伊東静雄
14 「文芸復興」と「日本への回帰」 (2) 三好達治
15 日本詩の近代と戦争

授業の方法

参加者によるテクスト分析を中心に授業を進める。学生は指定されたテクストを読んできて、授業では自分の読みを積極的に紹介する。時代背景や概念的な問題については必要に応じて講義を行う。

成績評価方法

授業参加、発表、期末レポートの総合評価

教科書

適宜プリントを配布する

参考書

 

履修上の注意