東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

Language and Information Sciences, University of Tokyo

東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

〒153-8902 東京都目黒区駒場3-8-1

TEL: 03-5454-6376

FAX: 03-5454-4329

メディア文化論[言語態・テクスト文化論コース](ハイブリッド・リーディングの時代に「読書」を考える。)

  • 科目コード: 08C1606
  • 開講学期: A1, A2
  • 曜限: 木(Thu)4 [14:55-16:40]
  • 教室: 5号館 515教室
  • 単位数: 2.0
  • 担当教員: 石田 英敬

授業の目標・概要

 電子メディアの興隆が読書文化の根幹にまで及んできていることはKindleやiPadのような読書端末、E-PubやPDFでの電子出版の普及を見れば明らかである。しかし、他方では、ウンベルト・エーコが述べるように、知の道具としての紙の本の知識文化における中心性が消滅するとは考えられないとも言われる(「書物は、車輪やハンマーのように、乗り越え不可能な発明」Umberto Eco)。さらに、最近の脳神経科学研究は、読字する脳の「文字中枢(brain’s letter box)」が、空間認知のニューロン回路のリサイクルにより獲得される仕組みを解明しつつある(Stanislas Dehaene Reading in the brain, 2009)。
 紙と電子の間で〈読むこと〉が大きく変容していく「ハイブリッド・リーディングの時代」に「読書」とはどのような活動なのかを考える。

授業のキーワード

  • 書物
  • 電子書籍
  • デジタル人文学
  • 図書館
  • 電子図書館
  • ハイブリッド図書館
  • デジタル・アーカイブ
  • 読書
  • ハイブリッド・リーディング
  • 文字
  • リテラシー
  • 文書館
  • 博物館
  • 美術館
  • 電子端末
  • 電子出版
  • 知識共有
  • アノテーション
  • メタデータ
  • 人文系情報学
  • 図書館情報学
  • 記号論
  • 文化社会学
  • メディア・アート
  • デジタル・キュレーション

授業計画

開講時に指示する

授業の方法

読書理論についての講義と電子書籍活用のワークショップを組み合わせて実施する。

成績評価方法

電子書籍ワークショップへの参加、研究レポートの提出および成果発表会での研究発表。

教科書

特になし

参考書

Stanislas Dehaene: Reading in the brain : the new science of how we read, Penguin New York 2010 ISBN=9780143118053

Mayranne Wolf: Proust and the squid : the story and science of the reading brain, Thriplow : Icon Books 2007 ISBN=9781848310308

履修上の注意

電子書籍端末等、ハイブリッド・リーディングの実験に必要な環境は、貸し出しを行う。