東京大学大学院総合文化研究科
言語情報科学専攻
Language and Information Sciences, University of Tokyo
フローベール最晩年の作品のひとつ「ヘロディアス」は、彼の作品として唯一、聖書の挿話を直接扱った短編である。聖書をはじめルナン、マラルメなどとの間テクスト性にも留意しつつテクストを精読し、フローベールにおける聖なるものの意義を考察する。
フローベール、および文学と聖性の19世紀フランスにおける展開に関するイントロダクションに続き、「ヘロディアス」を精読する。また聖書、ルナン、マラルメ等を随時、参照しながら、フローベール的作品世界の構築を跡づける。
いわゆる訳読形式による。
平常点およびレポート
Flaubert, Trois contes, Gallimard, "folio classique"
特になし