東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

Language and Information Sciences, University of Tokyo

東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

〒153-8902 東京都目黒区駒場3-8-1

TEL: 03-5454-6376

FAX: 03-5454-4329

個別言語構造論特殊演習(12)(明清期の官話)

  • 科目コード:08C151512
  • 開講学期: 冬
  • 単位数: 2.0
  • 担当教員: 吉川 雅之

授業の目標・概要

明・清朝期に広域共通語(リンガフランカ)として中国大陸の各地に広まりつつあった官話(Mandarin Chinese)について,欧文で記された一次資料を漢字に転写し,読解することで,音韻・語彙・文法の特徴を把握することを目標とします。
官話は漢語系諸語(Sinitic languages)に属する言語で,中国北部と西南部に分布していますが,明・清朝期には広域共通語として,役人や商人によって本来の分布地域以外でも使用されました。現代中国語の母体もこの官話です。

授業のキーワード

  • 官話
  • 南京方言
  • 漢語系諸語
  • 広域共通語(リンガフランカ)
  • 欧文資料
  • 転写
  • 漢字音
  • 語彙
  • 文法

授業計画

第1週 ガイダンス,資料の紹介
第2週 先行研究概観
第3週 一次資料の転写と読解
第4週 一次資料の転写と読解
第5週 一次資料の転写と読解
第6週 一次資料の転写と読解
第7週 一次資料の転写と読解
第8週 一次資料の転写と読解
第9週 一次資料の転写と読解
第10週 一次資料の転写と読解
第11週 一次資料の転写と読解
第12週 一次資料の転写と読解
第13週 総括,期末試験

授業の方法

演習形態です。出席者には次の作業を行ってもらいます。(1)欧文で記された一次資料を漢字に転写すること,(2)漢字音や語彙,文法についての特徴を指摘すること,(3)その他。授業に参加するためには,参考書や先行文献を駆使した十全な予習が不可欠です。

成績評価方法

1.評点は,期末試験に習熟度を加味して算出します。
2.習熟度は,(i)予習の綿密さ,(ii)授業中の積極的な態度・学習姿勢,を重視します。

教科書

第1週の授業時間中にプリントを配布します。

参考書

■ South Coblin (2000), Francisco Varo's grammar of the Mandarin language (1703): an English translation of "Arte de la lengua Mandarina", Amsterdam: J. Benjamins.
■ South Coblin (2007), A handbook of 'Phags-pa Chinese, Honolulu: University of Hawaiʿi Press.
それ以外の参考書・先行文献は,授業時間中に提示します。

履修上の注意

授業内容の補足や連絡事項は,下記のホームページで提示します。

関連ホームページ

http://www.ac.cyberhome.ne.jp/~hongkong-macao/index.html