1970年代の国際政治は「デタント」として特徴づけられる。1960年代の冷戦の絶頂期が70年代に入り、米中和解や米ソデタントなど、大国間国際政治のレベルで「デタント」と呼ばれる緊張緩和への動きが生まれ、それが一定程度制度化されたにもかかわらず、それが必ずしも堅固化しなかったという点に特徴があると思われる。また、大国間国際政治におけるデタントが、冷戦体制に組み込まれた諸地域や諸国家に対してどのような影響を及ぼし、どのような帰結をもたらしたのかに関しても、近年、外交文書の公開とともに研究が蓄積されつつある。本授業では、夏学期に引き続き、当該分野に関する最先端の研究成果を読み、1970年代国際政治に関する研究に新たな視点を取り入れることを目指す。そのうえで、受講者の関心に沿って、1970年代国際政治に関連した事例研究を行い、発表してもらうことも考えている。
10/14 イントロダクション
10/21 和田春樹『北朝鮮現代史』岩波新書、2012年。平岩俊司『北朝鮮―変貌を続ける独裁国家』中公新書2013年。
10/28 休講
11/4 Introduction
11/11 Chap1
11/18 Chap2
11/25 発表:修士論文などを準備している人のための発表機会
12/2 Chap3
12/9 Chap4
12/16 Chap5
1/6 Chap6
1/13 Chap 7 Epilogue
1/20 総合討論
演習(基本的には担当を決めて、内容を要約して発表、それに関する論点を提示してもらったうえで、議論を通して当該テーマに関する理解を深める。)
平常点とレポートによる。
Charles K. Armstrong, Tyranny of the Weak: North Korea and the World, 1950–1992 (Studies of the Weatherhead East Asian Institute, Columbia University) , Ithaca, Cornell University Press, 2013, 307p.
和田春樹『北朝鮮現代史』岩波新書、2012年。平岩俊司『北朝鮮―変貌を続ける独裁国家』中公新書2013年。