東京大学大学院総合文化研究科
言語情報科学専攻
Language and Information Sciences, University of Tokyo
哲学と文学は異なる領域でありながら、その間にはつねに対話があり、相互浸透があった。特にフランスでは20世紀以降、両者は緊密な関係を保ち、相互に影響を与えると同時に、多くの問題を共有することになった。冬学期は、フィリップ・ラクー=ラバルトとジャン=リュック・ナンシーのテクストの読解を通して、文学と哲学のはざまに見え隠れする諸問題(形象、翻訳、主体、他者など)について多角的に考察していくことにしたい。
最初に、フィリップ・ラクー=ラバルト、ジャン=リュック・ナンシーに関する導入的な講義を行った後、フランス語のテクストを精読する。
概論の後は、受講者による発表と討論を中心に運営する。
授業への参加や、レポートなどにより総合的に評価する。
Philippe Lacoue-Labarthe, Jean-Luc Nancy, Scène, Christian Bourgois, 2013.
澤田直『ジャン=リュック・ナンシー 分有のためのエチュ
ード』(白水社)、
アリストテレス『詩学』
その他は、授業時に提示する。