東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

Language and Information Sciences, University of Tokyo

東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

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言語情報科学特別講義I(文学と哲学のはざまで)

  • 科目コード(修士):31M200-1513S
  • 科目コード(博士):31D200-1513S
  • 開講学期: 夏
  • 曜限:木曜4限
  • 教室:8号館 8-418
  • 単位数: 2.0
  • 担当教員: 澤田 直之

授業の目標・概要

哲学と文学は異なる領域でありながら、その間にはつねに対話があり、相互浸透があった。特にフランスでは20世紀以降、両者は緊密な関係を保ち、相互に影響を与えると同時に、多くの問題を共有することになった。この授業では、作家であり哲学者でもあるジャン=ポール・サルトルの評論集Situationsの読解を通して、文学と哲学のはざまに見え隠れする諸問題(形象、翻訳、主体、他者など)について多角的に考察していくことにしたい。

授業のキーワード

  • 文学
  • 哲学
  • ジャン=ポール・サルトル
  • ネグリチュード
  • アンガジュマン
  • フランス語圏文学
  • 形象
  • 翻訳
  • 主体
  • 他者

授業計画

文学と哲学の関係およびジャン=ポール・サルトルに関する概論の後は、ネグリチュードの問題を扱ったOrphée noirをはじめSituationsに収録されたテクストをフランス語で精読する。対象とするテクストは参加者の関心によって変更する可能性がある。
1、2 導入的授業
3〜7 Orphée noir
8〜10 Situations I の文学評論
11〜14 Qu'est-ce que la littérature?
15 総括

授業の方法

2回の概論的講義の後は、受講者による発表と討論を中心に運営する。

成績評価方法

授業への参加や、レポートなどにより総合的に評価する。

教科書

プリントを配布する。

参考書

澤田直『新サルトル講義』(平凡社)、『〈呼びかけ〉の経験 サルトルのモラル論』。
その他の参考文献は、授業時に提示する。

履修上の注意

基本的にフランス語の文献を精読するため、フランス語を既習していることを前提とする。