専門分野
日本語史。中でも主として、略体仮名(平仮名・片仮名)成立以後、近代表記の成立に至る間の日本語文字・表記の史的変遷の記述的および原理的研究。音声言語史のあり方との対照と、そこから導かれるであろうより大きな枠組みとしての言語記号史の構築、日本人の文字・表記観の特質といったことにも関心がある。
業績
著書
論文
- 「近世における文字教育の一側面―変体仮名習得をめぐって―」『国語文字史の研究』15・2016年4月。
- 「近世・近代間における口頭語の表記体選択意識の変化」『国語文字史の研究』14・2014年7月。
- 「十一世紀中頃における平仮名字体―実用的資料と美的資料との連関について―」『語文』(大阪大学国語国文学会)100・101輯・2013年12月。
- 「表記体間の干渉と新表記体の創出―候文の成立に対する仮名文書の関与について―」『文学』第12巻第3号・2011年5月。
- 「表記史的現象としての表記習慣―東大寺文書の「着到」を例として―」『国文論叢』第43号・2010年12月。
- 「近世における漢字研究の方法」『神戸大学文学部紀要』37号・2010年3月。
その他の業績
- 「ひらがなとカタカナ―メイド イン ジャパンの文字たち」『理想の詩』(理想科学工業)第33巻第4号・2010年12月。
- 「拾芥抄・縮芥抄」(解題)『大東急記念文庫善本叢刊 中古・中世13 類書Ⅱ』・汲古書院・2004年3月。
- 高山寺資料叢書『明恵上人資料第五』「上人所作目録 附栂尾上人御製作目録」(翻刻・解題、末木文美士と共著)・東京大学出版会・2000年2月。
- 高山寺資料叢書『高山寺本東域伝燈目録』(翻刻、末木文美士・月本雅幸・松本光隆と共著)・東京大学出版会・1999年2月。