東京大学大学院総合文化研究科
言語情報科学専攻
Language and Information Sciences, University of Tokyo
清潔志向の現代社会に生きる私達は、百年ほど前の文学作品を読む時、当時の人々の死生観や衛生状態の差異を意識しているだろうか? 他方、病を扱う文学作品は少なくない。ドイツ文学を例にとると、トーマス・マンの『魔の山』(結核)や『ファウストス博士』(梅毒)などがすぐ挙げられる。また森鷗外や木下杢太郎など、文筆業を兼ねた医師もいる。本授業では、まず英国圏の病を主題とした短編作品を足掛かりに、同じテーマを扱う日・仏・独など各国文学に視野を広げながら、文学と医学の密接な関連性を探る。
『病短編小説集』を共通テクスト(=教科書)とし、医学史的背景などの解説も加えながら、9種類の病と14作品の解釈を試みる。そのうえで参加者の興味
・関心に沿って、日本文学はもとより、他国文学における同主題をもつ作品との比較
・検討を行う。
後半では受講者の発表を中心に授業を進めてゆく予定。
基本的に日本語テクスト(外国語作品も原文ではなく、邦訳を使う)を用いるが、教科書以外にも、できるだけ多くの文学作品や論考を読み、クリティカル・リーディングの訓練を積む。後半は受講者の発表を中心に授業を進める予定。
学期末のレポートに加え、発表を含む授業参加などの平常点を加味して評価。
基本的に日本語テクスト(外国語作品も原文ではなく、邦訳を使う)を用いるが、教科書以外にも、できるだけ多くの文学作品や論考を読み、クリティカル
・リーディングの訓練を積む。後半は受講者の発表を中心に授業を進める予定。
授業で適宜指示する。
授業で適宜指示する。