東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

Language and Information Sciences, University of Tokyo

東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

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情報記号分析II (思考と言語、デリダとバンヴェニスト)

  • 科目コード(修士): 31M200-0300A
  • 科目コード(博士): 31D200-0300A
  • 開講学期: A1A2
  • 曜限: 火曜2限 Tue 2nd
  • 教室: 駒場8号館 8-210
  • 単位数: 2
  • 担当教員: 郷原 佳以

授業の目標・概要

昨年刊行され話題となった國分功一郎『中動態の世界』では、バンヴェニストのアリストテレス論を批判的に論じたデリダの「繫辞の代補」(1971)が批判的に扱われている。しかし、バンヴェニストが問題にした哲学と言語の関係は、デリダ自身がこの時期、隠喩論などで繰り返し取り組んでいた問いである。他方、エティエンヌ・バリバールは中後期デリダの取り組みをヘーゲルおよびバンヴェニスト言語学との関係において考察している。これらの関連文献を読み、デリダとバンヴェニスト(構造主義)の関係、思考と言語の関係などについて考える。

授業のキーワード

  • 思考と言語、デリダ、バンヴェニスト、國分、バリバール
  • Language and Thought
  • Derrida
  • Benveniste
  • Kokubun

授業計画

國分『中動態の世界』やバリバール 「感覚的確信からジャンルの法へ――ヘーゲル、バンヴェニスト、デリダ」を導きの糸に、バンヴェニスト「思考のカテゴリーと言語のカテゴリー」、「言表の形式的装置」、デリダ「繫辞の代補」などを読む。

授業の方法

教員によるイントロダクションの後、文献を読み、議論する。文献は前もって担当を決め、担当者は担当範囲を要約しながら提示し、コメントを付す。

成績評価方法

報告および期末レポート。

教科書

エミール・バンヴェニスト『一般言語学の諸問題』みすず書房、1983年。ジャック・デリダ『余白』藤本一勇訳、法政大学出版局、2008年。

参考書

國分功一郎『中動態の世界』医学書院、2017年。コスタス・ドゥージナス編『来たるべきデリダ』明石書店、2007年。

履修上の注意

上記は予定であり、また、受講者の顔触れも考慮するので、第1回に出ること。テクストは、原文はフランス語のものが多いが、日本語訳、英語訳で参加可。