東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

Language and Information Sciences, University of Tokyo

東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

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言語科学基礎理論演習V (音韻論演習(中・上級者向け))

  • 科目コード(修士): 31M200-0151S
  • 科目コード(博士): 31D200-0151S
  • 開講学期: S1S2
  • 曜限: 月曜5限 Mon 5th
  • 教室: 駒場8号館 8-110
  • 単位数: 2
  • 担当教員: 田中 伸一

授業の目標・概要

 この授業は中・上級者向けの音韻論の演習であり,参加者自らが進める研究のオリジナル論文(経過報告)、または音韻理論・実験音韻論に関する最新論文の紹介と論評を,参加者の興味に合わせてハンドアウト形式で発表し合い,互いに議論し合うことで,各自の専門を深めつつ参加者全体の知識を広げることを目標とする。
 具体的には,1)検討の価値のある良質な論文を創出する技法や見極める目を養うこと,2)理論研究・実験研究のねらいや概要についての基本はもとより,多岐に亘る領域の最新の潮流を理解し,参加者の中で共有すること,3)データや分析法を検討することにより,議論の問題点や改善法など応用的な諸問題を追及しつつ,健全な批判精神を養うこと,4)発表の仕方や質疑応答を含む議論の仕方の基本を身に付けること,などを目指す。特に発表者は,論文の主張や議論を固めて咀嚼した上で,批判に耐えるだけの十分なアカウンタビリティーをもって臨まねばならない。

授業のキーワード

  • 音韻理論,実験音韻論
  • phonological theory
  • laboratory phonology
  • 分析法
  • 基礎論

授業計画

 演習(発表)は,博士課程の高学年から修士課程の低学年の順でロールモデルを示しながら進めてゆく。発表テーマは,自身が取り組んできた研究や新たに開拓したい分野など,自由に決めてよい。他者の論文を紹介する場合には,必ず論評を加えるものとする。

授業の方法

 授業は原則として1回につき2人の発表からなり,(発表30分+質疑応答20分)×2人,連絡事項など予備時間5分の配分で進めることとする。当然ながら,授業の評価は発表や質疑応答の仕方を見ながら,1)~4)の達成度により決められる。

成績評価方法

 評価は,出席や発言など授業への積極性20%,演習(発表)30%,最終課題論文50%として総合的に行なう。「最終課題論文」とは,学期中に進めた研究を総括する完結論文であり,投稿を想定した学術誌の書式に従うものとする。

教科書

 特に用いない。

参考書

 授業時に指示する。

履修上の注意

 音韻論の中・上級者向けの演習であり,履修希望者は「言語理論III」や「言語科学基礎論II」を履修済みで,かつ音韻論の中級以上の前提知識を持つものとする。