東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

Language and Information Sciences, University of Tokyo

東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

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言語の変異・変化II (現代英語の変異と変化)

  • 科目コード: 08C1510
  • 開講学期: A1A2
  • 曜限: 木曜2限 Thu 2nd
  • 教室: 駒場8号館 8-210
  • 単位数: 2
  • 担当教員: 寺澤 盾

授業の目標・概要

英語学習者が英語(とりわけ英文法)を学ぶとき、通常は「正しい」1つの形を学ぶことが多い。たとえば、I suggest that he (goes, go, should go).のうちどれが「正しい」形だろうか。実は,現代英語ではこれら3つの「変異形」はいずれも用いられている。こうした変異は現代英語のいたるところに見られる。そうした変異形のうちどれが選択されるかは、英語が用いられている地域、英語使用者の性別・社会的階級、あるいは場面・文脈によって決まる。たとえば、I suggest that he go.はアメリカ英語に多く見られ,I suggest he should go.はイギリス英語で広く用いられている。さらに、こうした変異形の存在は、現代英語に起きている言語変化とも関わっている。イギリス英語では、近年アメリカ英語の影響を受け、suggestの後で仮定法現在(go)を用いる人が増えてきている。本講義では,「変異」と「変化」をキーワードにして多様でありまた変化していく現代英語の姿に迫っていく。授業では,近年普及してきた様々な現代英語の電子コーパスも使っていきたい。

授業のキーワード

  • 現代英語
  • 変化
  • 変種
  • 変異
  • Present\-day English

授業計画

イントロダクション 現代英語の変異 (1)英語変種
・地域方言 (2)社会方言 (3)人種
・民族方言 変容する現代英語

授業の方法

学期の前半は講義,後半は学生による発表が中心となる。

成績評価方法

授業内での発表と学期末のレポートまたは試験による。

教科書

特定の教科書は用いず、適宜ハンドアウトや資料を配布する。

参考書

『英語の歴史—過去から未来への物語』寺澤盾著 中央公論新社 2008年

履修上の注意