東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

Language and Information Sciences, University of Tokyo

東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

〒153-8902 東京都目黒区駒場3-8-1

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言語情報解析実験実習II (計量文献学・計量言語学のための数学II(線形代数))

  • 科目コード(修士): 31M200-0451A
  • 科目コード(博士): 31D200-0451A
  • 開講学期: A1A2
  • 曜限: 水曜5限 Wed 5th
  • 教室: 駒場18号館 言語情報解析室
  • 単位数: 2
  • 担当教員: 川崎 義史

授業の目標・概要

・この授業の目標は,言語データの計量的分析に必要な数理的手法(今学期は線形代数(行列))の習得です。扱うテーマは,いずれも,多変量解析の基礎となる重要なものです。具体的には,ベクトルと行列の演算からはじめて,線形回帰のパラメータ推定に必要な逆行列,主成分分析のパラメータ推定に必要な固有値問題までを扱います。 ・計量的手法を初めて学ぶ学生を対象として,基礎的事項から説明します。 ・パラメータ推定自体は統計ライブラリを使えば事足りますが,「推定の仕組みが気になる」,「ブラックボックスにしておきたくない」という意欲的な学生の受講を期待しています。

授業のキーワード

  • ベクトル
  • 主成分分析
  • 固有値・固有ベクトル
  • 行列の微分
  • 線形回帰

授業計画

1.イントロダクション
2.ベクトルと行列1
3.ベクトルと行列2
4.行列演算1
5.行列演算2
6.行列式
7.逆行列1
8.逆行列2
9.線形回帰1
10.線形回帰2
11.固有値問題1 1
2.固有値問題2 1
3.主成分分析1 1
4.主成分分析2 1
5.まとめ

授業の方法

・講義形式です。
・学習事項の確認として,ほぼ毎週,課題が出ます。

成績評価方法

期末テスト(50%),ほぼ毎週の課題(40%),授業への参加状況等(10%)をもとに総合的に判断します。

教科書

特になし

参考書

・鍵本聡,北垣絵美(2013)『マンガ 線形代数入門』講談社(ブルーバックス)(マンガ形式で,線形代数のイメージが分かるようになる。最初の一冊目としておすすめ)
・竹内淳(2010)『高校数学でわかる線形代数―行列の基礎から固有値まで』講談社(ブルーバックス)(タイトル通り。二冊目におすすめ)
・平岡和幸, 堀玄(2004)『プログラミングのための線形代数』オーム社(「行列は写像だ」というスローガンのもと,線形代数のエッセンスを幾何学的
・感覚的に理解させてくれる。線形代数を深く理解したいという意欲的な人向け)
・マスオ『高校数学の美しい物語』http://mathtrain.jp(高校数学+αが基礎から応用までコンパクトにまとまったサイト)

履修上の注意

・文系レベルの高校数学の基礎知識(ベクトル,指数・対数関数,微分・積分など)は必要なので,不安がある人は復習しておくことをおすすめします。 ・余裕があれば扱いますが,基本的にプログラミングは行いません。