東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

Language and Information Sciences, University of Tokyo

東京大学大学院総合文化研究科

言語情報科学専攻

〒153-8902 東京都目黒区駒場3-8-1

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外国語としての日本語教育I(言語規範論)

  • 科目コード(修士): 31M200-1250S
  • 科目コード(博士): 31D200-1250S
  • 開講学期: S1, S2
  • 曜限: 金(Fri)2 [10:25-12:10]
  • 教室: 8号館 8-112
  • 単位数: 2.0
  • 担当教員: 宇佐美 洋

授業の目標・概要

 われわれが日常生活の中で,言語を用い,他者と関わりを持ちながら生活していくにあたり,「正しい」または「適切」と考えられる言語使用のあり方が想定できます。それをここで「言語規範」と呼ぶことにしましょう。
 言うまでもなく,言語規範とは言語使用に先立って存在するものではなく,言語使用の中から帰納的・習慣的に導き出されるものですが,いったん「規範」として確立してしまうと,それは社会的な強制力を持つことにもなります。
 言語規範とはどのようにして形成され,維持され,変化していくのか,規範の背後にはどのような価値観が存在しているのか,また規範の形成・維持・変化にはどのような要因が影響を及ぼしているのか,というようなことについて,参加者同士のディスカッションを通じ考えていきます。

授業のキーワード

  • 言語規範
  • 習慣
  • 慣習
  • 評価
  • 価値観
  • 制度
  • 強制

授業計画

1.  習慣・慣習と規範
2. 規範と法・制度
3. 個人的規範の形成
4. 社会的規範の形成
5. 文化によって共有される規範
6.  個人の持つ規範のあり方を探る
7. 集団内で共有される規範の多様性を探る

授業の方法

講義・ディスカッション・グループワーク・プレゼンテーション等

成績評価方法

授業への参加状況(授業内での提出物・プレゼンテーション等含む)50%,最終レポート50%

教科書

特にありません。必要あれば適宜授業内で指示します。

参考書

 

履修上の注意

 この授業に参加するために特別な予備知識は必要ありません。一人一人の学生がすでに持っているものをそれぞれ提示し,話し合いを行う過程において他者から学び,お互いの考えを調整しながら,自分たちなりの新しい概念を形成していくことを目指しています。
 言語形式というより,言語を用いた活動のあり方に関心を寄せる学生にとって有益と考えています。