東京大学大学院総合文化研究科
言語情報科学専攻
Language and Information Sciences, University of Tokyo
文学の作品では「一部だけを取り出して翻訳する」という概念は成立しない。作品が全体としてでどんな意味を伝えようとしているのか、ある一節が全体の中でどんな位置を占めているのか、前後とどんな関係にあるのかなど、様々の意味関連や解釈の力学の中で翻訳が行われなければならない。本演習では、イギリスの文学作品(短編、長編の一節など)を毎週1編取り上げて徹底的に味読するとともに、その一部の翻訳について実践し、考える。
演習形式で行う。1学期を半分に分ける。
a) 前半では受講者は毎回扱われる短編小説ないしは長編の一節を深く読むことと、その中のあらかじめ指定された箇所の翻訳をメールで提出することが求められる。また、それぞれの週の担当者を決め、作者及び作品の内容について簡単にまとめて発表することが求められる。
b) 後半では受講者が独自に文学作品を選んで、その翻訳について発表することが求められる。
毎回の提出、授業への貢献度などを総合的に評価する。
第1回めに指示する。